地域防災計画について

 

丸山  今回の地域防災計画の修正でも、県と同じ県北西部震源地とし震度6弱の設定としていますが、県北西部が地震発生の可能性が高いわけではありません。各市町村直下地震の発生確率は30年以内で同率の70%ということが指摘されています。
国の中央防災会議は市町村ごとの最大震度を示しており、八街市は6強となっています。
国は、今後、地震、津波の想定は、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの巨大な地震、津波を検討していくべきであるとしています。
こうした指摘に、改めて八街市直下を震源地とするよう見直しを求めるが如何か。

 

市長  県調査との整合も考慮した計画で修正作業を行っている。
今後も、国や県の地震に対する被害想定調査の動向及び震災対策関連の法改正等に注視し、逐次、地域防災計画の見直しを検討してまいりたい。

 

丸山  市長の答弁を伺い、改めてこのような計画づくりでいいのかという不安を感じます。この間の地震の発生、2016年熊本地震では、全国地震動予測地図のデータには反映されていなかった30年確率7.6%という予測のもとに震度7の地震が起こっています。昨年9月には、震度7を記録した北海道胆振東部地震。北海道厚真町が全国震度予測地図で、30年以内に震度6弱に見舞われる確率が16%されていましたが、震度7を記録しています。今や、どこで大地震が起きるのか予測がつかない、これが一般的な考え方になってきています。
千葉県地域防災計画は、平成27年度、国の指針を引用した上で、各市町村直下の地震を算定し、県北西部を震源とする震度とも比較し、それらの最大震度を防災リスク対策用震度とし公表しています。八街市は震度6強。こうした見解をどのように受け止めているのか。八街市だけが安全であるという保障はあるのか伺う。

 

総務部長 確かに今ご指摘がございました地震に対しましては、いつどこで、どのような地震が起こるのかわからないということでございます。
今回の地域防災計画の修正案につきましては、パブリックコメントを実施しております。このパブリックコメントの中では、市民の方からいただいた意見として、「平成25年の中央防災会議では、八街市の震度6強としているということで、北西部直下地震ではなく、本市の直下地震を想定した震度6強での防災計画が必要ではないか」ということのご指摘を受けております。
私たちもこの意見をいろいろと検討をしておりまして、今回の防災計画の想定地震につきましては、県とも整合を合わせてということで、もちろん市や県の北西部直下地震として修正をいたしますが、ただ、八街市直下で、マグニチュード7クラスの地震が発生する可能性があるということも、この中で記載をしていきたいと。そして、マグニチュード6、7クラスの地震が発生した場合は、千葉県北西部地震を上回る被害が予想されるというような表記をさせていただいて、市民の方に注意喚起をしていきたいと。
ただし、今後の地域防災計画の見直しにつきましては、修正等行う場合には、国、県、それから県内の他市町村の動向等を調査させていただきながら、本市に見合った防災計画をしていきたいというふうに考えております。

 

丸山  パブリックコメントの中では、市民からそういった心配の声が挙がっているということですから、県の計画に従うのではなくて、八街市の市民をいかに守るのか。そのような計画が求められていると思います。
八街市が直下ということになりますと6強。この被害の推計は、6弱ですと家の全壊230棟、重傷者は30人、死亡者は0ですが、6強になりますと、全壊は2千900棟、死者は200人になり、全壊では約13倍という被害の差が出てきます。先ほど部長は、6強を表記すると言われましたが、市民に6強の場合の被害、防災対策をきちんと示すのが八街市の計画ではないのか。県の計画に合わせ、被害の少ない方向でよしとする、そのあり方では、市民の命や安全を守ることができない。また、防災行政に緩みを生じさせていくと思うが如何か。

 

総務部長 もちろん、震度6弱と震度6強での被害というのは、大きく変わってくると思います。現在、この地域防災計画の修正を出させていただいておりますが、この防災計画の中で出しております対策方向、対策の内容につきましては、震度が6弱であろうと8強であろうと、対策の方法については変わりはないわけです。ただ、今言っています被害、これ防災アセスメントの方ですが、被害状況につきましては、変わってくるということですので、平成29年に防災アセスメント調査をしておりますので、被害調査については、そちらの方の調査をし直さないと、実際の被害がどのくらい出てくるのかというのは、はっきりしてきません。
ただ、先ほど申しましたとおり、市民の方々に対する防災意識、それから、防災対策につきましては、この計画の中でも、十分できるというふうに私は考えております。

 

丸山  市民に対して、曖昧な表記はまずいと思います。八街市は八街市民を守るための、内容にしていくべきではないでしょうか。早期の見直し、再度、修正をすべき思いますが如何か。

 

市長  丸山議員の指摘どおり、逐次、防災計画の見直しを検討してまいります。

 

丸山  逐次と言われましたけれども、いつ大きな地震がやってくるのかわからない。市民の安全、命を守る、その立場に立つ市長が本気になってこの問題を考えなければならないというふうに思います。
習志野市、千葉市、それから東金市、印旛郡市では、印西市、富里市などは、市独自に直下地震、震度6強ですね。これを算定して、防災計画を作成しています。もう既に全国で経験した大変予想もしない大きな地震があったわけで、こうした経験も踏まえて、早期の見直しをやるべきと思います。
次に、避難所について伺います。
指定緊急避難場所、指定避難所の収容可能人数の適正化について伺います。屋内・屋外の収容可能人数を示していますが、どのような基準のもとに、この収容可能人数を出しているのか伺います。

 

市長  使用可能対象面積につきましては、屋外は校庭などの面積の9割を対象とし、屋内につきましては、利用できる部屋ごとに面積を算出し、さらに通路等のデッドスペースとして15%分を考慮し、実際に利用できる面積を対象面積としております。
本市における収容可能人数につきましては、屋外は緊急的な避難を想定し一人当たり1㎡、屋内の避難施設を
一人当たり2㎡として算出しており適当であると考えております。

 

丸山  この避難所となる学校のグラウンドについては、南中学校は使用可能人数が1万6千人、八街中学校は1万人、中央中学校は1万4千人、北中学校は1万3千人、体育館では中央中学校が1千900人、八街中学校が1千500人、実住小学校が1千500人など、1千人を超す数字が示されています。実際に避難するのは、物ではなくて人です。こういった数字は、非現実的な数字ではないかなと思うが如何か。

 

総務部長 一人当たり何㎡がよろしいのかと、そのデッドスペースを除いて、それで十分なのかと言われるとなかなか難しいところもございますが、消防庁で指定しているような数値も出ておりますし、旧建設庁の方の数値という形で出てくる数字でも、この数字が大体妥当な数字だということが出ておりますので、計画の中で入れているところでございます。

 

丸山  1平米といったら、立っていなくてはいけない。2平米といえば畳1畳、これで避難所と言えるのか。
佐倉市は体育館と教室を利用して、一人4平米を確保しています。これだと安心して避難しようという気持ちになろうかと思います。収容人数に関しては、すぐ再検討すべきだということを、強く申し上げておきます。
それから、避難所の問題で、みどり台、真井原区、泉台、榎戸区の住民は約6千人いるわけです。避難先である北小学校、屋内はわずか846人しか収容できない状況です。こういう大きな人口を抱える地域に対して、もっときめ細かな避難所の確保が必要ではないかと思いますが如何か。

 

総務部長 場所的になかなか指定をする場所が避難所として指定する公的な場所がないというところもございますので、ここについては、研究させていただきたいと思います。

 

丸山  熊本地震の経験は、車中泊の避難者が大変多かったが、新たな避難行動も視野に入れた避難場所の確保が必要ではないか思います。今回のこの避難場所については、屋外は広い敷地を持つスポーツプラザ、あるいは東部・西部・北部・中央グラウンド・榎戸サッカー場など緊急避難場所から外されているわけです。全ての公共施設を利用するようを検討すべきですが如何か。

 

総務部長 皆さんに合った形の避難所としていきたいと考えております。

 

 

減災対策について

 

丸山  ブロック塀、家具等転倒防止対策について、9月議会で助成の創設を求めたところ、市長は先進事例を把握し、調査・研究をしたいと答弁されております。どんなふうに検討されたのか伺います。

 

市長  危険なブロック塀の対策について、助成制度の創設も含め、国・県の今動向を注視してまいりたい。家具等転倒防止対策等につきましては、引き続き検討してまいりたい。

 

丸山  大きな地震が来るのではないかという不安の中で、引き続き検討ではなくて、早期これは実施ということで、取り組んでいただきたい。
住宅の耐震化率は、平成32年度までに95%引き上げるとしていますが、そのためには約1千戸の耐震化が必要です。しかし、なかなか耐震化は進まないというのが実体ではないでしょうか。
住宅リフォーム助成制度の中に安価で対応できる耐震ベッド、地震シェルターも補助対象にしていくことを求めるが如何か。

 

建設部長 県内の市町において、耐震シェルター等の実質耐震化に対して工事費用の助成を行っている市・町がございます。本市におきましても、今後、住宅リフォーム耐震改修、耐震診断ももろもろ含めまして、助成について検討したいと考えております。

 

 

暮しの足の確保を

 

丸山  タクシー問題について伺います。
先だって、みんなのタクシーの会が市内どこに住んでいても安心して暮らせるために、低料金で利用できる乗り合いタクシーを早期に実現してほしいと、3千600筆を上回る署名を市長宛に提出いたしました。市長はこの署名をどのように受け止めているのか、伺います。

 

市長  市民要望として、しっかり受け止めているところでございます。

 

丸山  八街市内どこの地域に住んでいても、安心して暮らせる、安心してタクシーが利用できる、乗り合いタクシーを早期に導入していただきたいが如何でしょう。

 

市長  八街市地域公共交通協議会等におきまして、しっかりと検討してまいりたいと考えております。

 

丸山  当面、現在の高齢者福祉タクシーの改善ついて、1つは、迎車料金の負担増の解消、今一つは、南地域住民が東金市への通院、買い物などに利用できるよう改善を求めますが如何でしょうか。

 

市長  地域間格差があるというご指摘はございます。そのことは十分、研究・改善をしてまいりたい。

 

 

 

道路整備については、時間切れとなり質問できませんでした。